南フランス〜イタリアの旅
[3日目
/11月18日]


6:45Nice発→11:00St Paul Vens着=13:00発→14:00Tourrettes着=15:30発→Le Bar→
17:00Gourdon着=18:00発→20:0Nice着(泊)

(ワク付きPhotoはクリックで拡大)


国道D536からの眺め


サンポールの町並み


城壁をくぐる


町の入り口にある広場






駐車券


つたが絡まりついた家

 7時半ごろ目覚める。外はすでに明るい。3人組はまだぐっすり寝ている。今日の予定はまだ考え中だったので急いで決めねば。とりあえずここのY.H.は気に入ったので、もう一泊することにして、今日は、ヨーロッパドライブのガイドに載っていた、コートダジュールの山中に点在する村めぐりをしよう。

  出発の準備をしてシャワーをあびてから、朝食に行く。朝食時間は8時からだが、今まだ15分前。でもとりあえず行ってみる。
  食堂は、夕食とはまた別の場所のようだ。やはり食堂には、誰もおらず電気もついていないので、歓談室で待つ。ちょうど新聞が置いてあるので、天気予報をチェック、今日は小雨、明日は、曇りの予報。やはり雨が降るみたいで、すごく残念。ずっと前から憧れていた、「南フランスの太陽を浴びながらドライブ」なんていうのは、ちょっと無理のようだ。
  一旦部屋に戻り、8時すぎに再び食堂へ。食堂にはすでに20人くらいがいて、食事を始めている。パンとジャム、バターのみでおかずはない。あと、ドリンクが選べるので、牛乳にする。

  部屋に戻ったのは9時前。3人はまだ寝ている。「朝食の時間が終わりますよ」と言ってみたが、どうしても起きれないようだ。フニャフニャ言うだけで全然目を覚ます様子がない。
  出発準備も整ったので、出発。宿泊棟玄関で、オーナーさんがやってきた。チェックアウト時間の9時半が迫ってきたから、3人組を起こしに行くとのことだ。ちょうどいいので、もう一日泊れますかと聞いたら、OKとのこと。
  車に乗り込み出発する前に、今日のルートをよく確認する。昨日は激しく迷ったので、今日こそはスムーズに行きたいものだ。


さあ出発、St Paul Vensへ

  結局出発は9時45分。最初の目的地、St Paul Vence(サンポールヴァンス)へ。ここは、前の旅行の時にバスから見た町で、この時の印象が強く残っていて、次行く時は絶対訪れたい、と思っていた場所だ。
  Nice市街地を抜けていくのだが、途中、銀行の自動両替機を発見。残り8,000円分くらいのフランしか持っていなくて、少々不安なので、あと5,000円を両替えする。レートは、日本の銀行と同じ1フラン18円だった。
  今日はスムーズにNiceを抜けて、海岸沿いの国道N98へ。国道N98は空港前を通 るので、もしかすると、渡るのにさんざん苦労したあの道かなと思って走らせていると、やはり、ETAPホテルが見えてきた。国道ではあるが、制限速度は90Kmで確かに高速道路のような感じだ。しかし、一車線の幅は、とても狭く、走りにくい。片側4車線なのだが、この幅なら日本では3車線だろう。

  空港から少しのところで「St Paul Vens右折」の標識を発見、ここからD536に入る。D536は交通 量も少なくて、走りやすい。緩やかな登りを上がっていくと、だんだん視界が開けてきた。さらに進むと、いよいよSt Paul Vensが見えてくる。前回、バスの車窓から見たあの景色だ。
  街の中へは車では入れなさそうなので、N98沿いのパーキングに車を止める。パーキングメーターでチケットを購入してこのチケットをダッシュボードに置く、という方式だ。一応2時間分を買ったが、10フラン(180円)と安い。

  村の入り口には、広場があってペタンクの会場になっているようだ。St Paul Vensは村全体が城壁に囲まれているので、これをくぐって中へ入っていく。街は、期待通 り、中世の石造りの家々が建ち並び、重みがあり美しい。メイン道りのR.Grandeは、ギャラリーが多く、楽しい。
  村は小さいので、すぐ端までたどりつく。城壁の上に登ると、山々や、民家が見渡せる。遠く、雪をかぶったアルプスが見える。
  しばらくながめ、城壁に沿った道を歩いていく。昼食を買うため、いったんメインストリートにもどる。ここで、ちょうど、おいしそうなピザのような食べ物を売っている店を発見。ピザは10種類ほどあって、どれもおいしそう。しばらく迷って、このうちの2枚を買う。このあと、城壁の外から村全体が望めるポイントへ行く。ここで、1時間程スケッチ。
  車に戻ると、昼食を買ったことを思い出す。パーキングは眺めが良くないので、もう少し走らして眺めの良いところで車を止めて食べようと思い、出発。しばらく走るが急に空腹が襲ってきたので適当に車を止めて、昼食にする。



St Paulの城壁から北東方面を望む


岩山が見える


町のいちばん奥のエリア


城壁の外側にも民家が


町の入り口にあるカフェ






 
城壁をくぐってすぐのところ




Tourrettesの町並み


Tourrettesの国道沿いの家


外観は結構ものものしい


アーチ橋への山道


Tourrettesと、廃線跡探訪

  食べ終わって、次の予定地、Tourrettes(トゥレット)へ。VenceからD2210に入る。車はほとんどなく、快適。曇っているのは残念だが、雨は降ってないのでまだましだ。
  10分程走るとTourrettesの家々が視界に飛び込む。ずっと森林地帯を走ってきたところで、急に密集した家々が視界に入ったので、びっくりする。ちょうど大きなパーキングがあるので車をとめる。ここは無料だ。この密集した家々は、よく見ると巨大な岩盤の上に建っている。壁の色と、岩の色がほとんど一体化している。少し眺めて、村へと歩く。ここは、全然観光地化されていなくて、ほぼありのままの中世のたたずまいが残っている。
  少し歩くと、展望のきく場所に出た。遠くに、美しいアーチ橋が見える。ちょうど、橋のほうへ降りていく道があるので、ちょっと行ってみる。この道はほとんど登山道のような感じで、森の中をどんどん下っていく。このあたりの森は、背が低く、何となく雑然とした感じだ。
  10分程歩くと、橋が間近に見えたきた。さらに進むと、橋へと続く道路に出た。この道は切り通 しになっていて、何となく鉄道の廃線跡のようだ。ここから橋まではすぐだ。橋の上からは、Tourrettesの家並みが見える。しばらく眺めたあと、切り通 しまで戻り、その先へ歩いて行く。道路はすぐに急カーブにさしかかるが、このまままっすぐ平坦な地道が続いている。どうもこの地道の雰囲気からして、ますますそれっぽい。
  地道を少し歩いて行くと、柵があってここから先へは進めない。しかも道は途切れていてその先は谷になっている。よくみると、途切れているところは、橋脚の上のような感じで、谷の向こう側も、同じようになっている。今は崩壊しているが、かつてここには橋があったのだろう。谷の向こうから先にも行ってみたいが、かなり大変そうなので諦める。
  地道を戻っていくと、地元の人が、何か作業をしている。挨拶はしたが、本当は、この鉄道の事を聞きたかった。フランス語ができたらなあ、と思いつつ、今きた道を戻って行く。 道中、2組の人たちとすれ違う。地元の人っぽい感じだ。鉄道があったころは、村の人たちはこの道を通 って駅まで往復してたのかなあ。などと思いつつ、登って行く。
  村へ戻ると、小さな展望案内板があって、イラストで地中海と、コルス島、周囲の山々、そして、橋のことが書いてある。天気が良かったらなんとコルス島まで見えるみたいだ。橋の説明はフランス語なのでよくわからないから、写 真に撮っておく。

  Tourrettesの村は、静かで落ち着いた雰囲気だ。観光客向きの店もなく、ありのままの生活感がある。それにしても、フランスの人たちの美意識は高いなあと思う。建物の至る所、美しいアイテムが発見できる。扉、窓、窓の格子、照明灯、石造りの壁、屋根瓦、看板、植木などなど、それに石畳の道もそうだ。少しため息をつきながら歩く。
  もっとゆっくりと探索したかったが、もう3時をまわっているので、先を急ぐ。後ろ髪引かれる思いで車に戻り、次の予定地Gourdon(グルドン)へ向かって出発する。ルートはD2210から le Barを通りGrasse(グラース)の手前で、D3に入るのだが、間違ってD6に入ってしまう。地図では、D2210は左折するようになっていたから適当に曲がったのだが、まっすぐでよかったみたいだ。

 




町の中心にある広場付近にて


Tuletteから望むアーチ橋


展望案内版


アーチ橋が近付いてきた




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橋に続く道の切り通や、地道の雰囲気がどうも鉄道跡っぽい。
少し行くとフェンスがありその先は崖。橋が崩壊したような感じだ

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アーチ橋の上
まわりの山は紅葉が始まっている。

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アーチ橋の上からTourettesを望む

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岩の上に建っているようすがよくわかる
別の岩山にも家が建っている



  
Tourettesの町並み
中世そのままの石造りが数多く残る
階段も石組み


反対側(西)から見たところ

次は、 Gouldon:グルドン へ向かいます