南フランス〜イタリアの旅
[3日目
-その2]


Loup川を渡る


この橋脚は廃線跡だろう


Le Barを望む


Le Barの旧市街は丘の上に建つ



Le Bar-sur-le-Loup
↑Le Barの今日の天気です

Gourdonへ

 Le Barのほんの手前、Loup川という川を渡るところで、
巨大な岩山がそびえたつ渓谷が目に飛び込んできた。後ろには、先のTourrettesでの廃止線の続きと思われる橋脚跡を発見。これを見る限り、この鉄道は、何十年も前に廃止されたように思える。
  ここから5分程走ると、le Barの集落が見えてきた。この町は素通りするだけの予定だったのだが、思わず、車をとめてゆっくり眺める。集落の小道に入って行きたかったのだが、ここでゆっくりすると、最終目的地のGourdon(グルドン)に行けないので、仕方なく出発。

 あたりは少し暗くなり始めてきた。5分程走ったところでD3に入る。地図では、Gourdonは標高739mとなっているので、ずいぶん登っていくみたいだ。道が狭いわりに、交通 量が多い。センターラインはあるのだが、車線幅が車幅分ギリギリしかないのいので、すれちがいには気を使う。横は崖だが、石でできた20cmくらいの高さの車止めが続いているので落ちることはなさそうだ。ふと、そういえばこちらでは、ガードレールを見ないなあ、と思った。
  登っていくにつれて、視界は開けてくるが、どんどん暗くなってくる。そのうちに、Gourdonの建物らしきものが見えてきた。車を降りて見ると、岩の上にぽつんと教会のような建物が建っている。かなり暗くなってしまったが、とりあえず集落まで行ってみる。集落の手前の駐車場に車を止めた頃はもう真っ暗。何も見えないと思い散策はやめる。
  しばらく、車の中でゆっくりと地図を見たり、Niceの朝市で買いこんだ果 物を食べたりして疲れをほぐす。今日はハプニングなく来れたが、慣れない道なので、かなり疲れている。


やっと車に慣れてきました


  標高が高いので足下からじわじわと冷てくる。今6時すぎ、そろそろ出発しよう。この時間なら春夏はまだ明るいだろうし、夏なら日没が9時ごろだからプラス4時間か、大きいなあなどと思いつつ、登って来た道を引き返す。夜になって交通 量が急に減っているのはうれしい。そろそろ車にも慣れてきたし、いい気分で走る。マニュアル車はやはり楽しい。
  帰りは、国道D2085に入って一気に海岸線まで下っていく。国道に入ると、急にに交通 量が増える。長い下り坂が続くが、日本に比べると下りでブレーキを踏む車は少ない。こちらの車はほとんどがマニュアル車だからなのだろう。

  海岸線のN98に入り、Niceに戻ったのは、7時すぎ。Nice市街地に入ったところで、油断して変なトンネルに入っていってしまった。このトンネルが長くて、なかなか出口がない。ひょっとしたら高速道路か、と思ったがそのうち出れた。車を止めて地図を見ると、どうやらNice東部へのバイパスに入ってしまったようだ。同じ道を引き返すのもしゃくなので、N7を通 って、ユースホステル方面へ向かう。
  信号待ちしていると、ドアを叩く人がいる。見ると、浮浪者風の人が「お金を恵んで」みたいなジェスチャーをしている。無視すると、隣の車に移動して同じ動作をくり返している。
  どこかで、今日の夕食を買いたいのだが、今日は日曜日の夜とあって、開いている店が全然ない。仕方なく、昨日買込んだものが残っているのでそれを食べよう。
  ユースホステルに戻ったのは、8時前。今日の宿泊客は、まだ誰も来ていないようだ。7人部屋で一人ゆっくりと夕食をとる。7人部屋に1人でいるのは寂しいが、自由がきくのがいい。
それにしても、外国旅行って充実するなあ。一日で何日分もの体験をしたようだ。旅行を始めてまだ3日目だが、ずいぶん前に日本を出発したような気がする。
  誰もいないので静かな時間が過ごせるのだが、ふと、遠くで扉のバタンという音がしてきた。何となく無気味だが、風かなんかだろうと言い聞かせて、さっさと寝ることにする。疲れのせいか、いつのまにか眠りに入った。


Pont du Loup


建物が道路のカーブに沿っている


Gouldonが見えてきた


Le Barの郊外


D3をのぼっていくと視界が開けて来た


明日は、Madone d'Utelle:マドンヌデュテルというところへ行きます

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